昭和シェル石油は11月24日、メガソーラー発電所(大規模太陽光発電所)の建設を、新潟県の補助事業ならびに一般社団法人新エネルギー導入促進協議会の「地域新エネルギー等導入促進事業」として、同県と共同で開始することを決定したことを発表した。発電所の建設にあたっては、同社の100%子会社である昭和シェルソーラーが生産するCIS薄膜太陽電池が採用される予定。
同発電所の建設場所は、同社の旧新潟製油所の跡地である「新潟石油製品輸入基地」構内となっており、この"雪国型メガソーラー事業"を通じて、CIS薄膜太陽電池の多様な気象条件への対応力や、分光感度特性や劣化の少なさによる発電量の優位性を実証したいとしている。また、同事業が商業発電施設として日本初のメガソーラー発電所建設となることを目指すともする。
なお、新潟県は昭和シェルの前身である昭和石油の発祥地であり、同社は石油事業と太陽電池事業との両立による"エネルギーソリューションプロバイダー"を目指すとしており、今回の発電所建設はその象徴的な取り組みとなる。今後同社は、国内市場での太陽光発電事業の拡大を図ることとなるが、その際は地方自治体との協働が不可欠と考えており、同事業においても、敷地内でエネルギー教室を開催できる場を設け、県民と低炭素社会について考えていく機会や、電気自動車(EV)用充電システムの設置などを通じて、新潟県との連携を図っていくとしている。
なお、発電開始時期は2010年9月を予定しており、発電規模は1000kWが計画されている。