12月27日から2010年1月25日まで、東京・銀座の松屋銀座のデザインギャラリー1953にて、8人のデザイナーがそれぞれのコンセプトによってまとめた飛騨春慶塗の汁碗、箸、盆の3アイテムを展示する「飛驒春慶×日本デザインコミッティー 椀一式-使う漆器へ-」展が行われる。

飛騨の春慶塗は、木地が透けて見えるように漆を塗る品格のある伝統漆器。主に、宗和流という茶道の流派で茶道具として使われてきたが、近年では衰退の一途を辿っている。

2008年度から日本デザインコミッティーが岐阜県産業経済振興センター デザインセンターの委託を受け、飛騨春慶塗の可能性を追求すべく8人のデザイナーが商品開発のプロジェクトに参加。同展は、伝統技術にデザインの力を付加し、新たな活路を見出そうというプロジェクトをもとに、「椀一式」をテーマにして汁碗、箸、盆の3アイテムを各デザイナーがそれぞれのコンセプトによってまとめあげた作品を展示するというもの。

参加デザイナーは、深澤直人氏、原研哉氏、岩崎信治氏、川上元美氏、小泉誠氏、黒川雅之氏、松永真氏、佐藤卓氏の8名。

深澤直人氏の作品

原研哉氏の作品

松永真氏の作品

佐藤卓氏の作品

なお、展覧会に合わせて同名タイトルの書籍も刊行されるほか、会期中の1月14日にはアップルストア銀座にて同展のディレクションを行った原研哉氏と、小泉誠氏、木地師の西田恵一氏、塗師の滝村紀貴氏による伝統産業とデザインについてのトークショーも行われる。トークショーは事前予約不要で参加費は無料。

また、展示される作品は販売も行われるとのこと。販売方法や同展の詳細ついては、後日Webサイトに更新予定。

第661回デザインギャラリー1953企画展 「飛驒春慶×日本デザインコミッティー 椀一式-使う漆器へ-」

会場 松屋7階・デザインギャラリー1953
会期 12月27日(日)から2009年1月25日(月)、最終日17時閉場
入場料 無料