エルピーダメモリは11月20日、6Gbps動作を実現1GビットGDDR5「EDW1032BABG」を開発したことを発表した。また、併せて独ミュンヘンに設置したグラフィックスDRAM(GDDR)の開発拠点「ミュンヘンデザインセンター(Elpida Memory Europe, Munich branch)」の開所式を11月19日(ドイツ時間)開催したことも発表した。
同社は2009年8月にQimondaとGDDRに関する技術導入および一部の設計資産の譲り受けを行うことで合意したことを発表しており、同資産をベースに製品開発を行ってきた。
また、ミュンヘンデザインセンターは、2009年5月に開設、GDDRの設計業務を行ってきたが、今回、メモリの試験・解析装置を備えた実験室が稼働したことにより、次世代品の仕様検討から製品の設計・開発・評価、そして実際のシステムに組み込んでの動作試験のほか、さまざまな解析を行うことが可能となった。
ミュンヘンデザインセンターの外観(人員は約50名) |
開所式で挨拶を行うエルピーダメモリは代表取締役社長兼CEOの坂本幸雄氏 |
今回のGDDRもその成果で、エルピーダでは、ミュンヘンデザインセンター、エルピーダ本社の技術チームならびに製造を請け負う台湾Winbond Electronicsのエンジニアたちの連携・協力により達成できたとしている。
同製品は2009年12月のサンプル出荷に向け、ミュンヘンデザインセンターにおいて製品評価が行われており、2010年4~6月期に量産開始を予定している。また、同センターでは、2010年下期の量産出荷を目指し、独自設計となる2GビットのGDDR5の開発を進めているとしているほか、GDDR5以降の次世代グラフィックスメモリの仕様に関してはGPUベンダと検討を開始しているとする。