米NVIDIAは、次世代GPUアーキテクチャ「Fermi」を採用するHPC向け並列処理プロセッサ「Tesla 20」シリーズを発表した。初のFermi採用製品で、CPUベースのクラスタと比較した場合、1/10のコスト、1/20の消費電力で同等の性能を実現できるという。
PCI Express 2.0カードタイプの「Tesla C2050」と「同C2070」、1Uラックタイプの「Tesla S2050」と「同S2070」をラインナップする。価格はそれぞれ2,499ドル、3,999ドル、12,995ドル、18,995ドル。製品の出荷開始は2010年第1四半期を予定。
Tesla C2050は3GBのGDDR5メモリを搭載し、520GFlopsの倍精度性能を備える。Tesla C2070はメモリ容量が6GBで、630GFlopsの倍精度性能を備える。Tesla S20の2製品はともにTesla C20のカードを4基搭載する1Uラックタイプのシステムで、12GB~24GBのGDDR5メモリを搭載し、2.1TFlops~2.5TFlopsの倍精度性能を備える。
Fermiは今年9月に開催されたGTCで公開されていた。浮動小数点演算標準IEEE 754-2008に準拠した最大512基のCUDAコアをサポートし、倍精度演算のピーク性能は、NVIDIAの最新世代のGPUの8倍。オンチップの共有メモリを組み合わせたキャッシュ階層をサポート。複数のカーネルプログラムの並列実行が可能なGigaThreadエンジンが優れた効率性を実現するなどの特徴が明らかにされている。