NECエレクトロニクスは11月17日、車載マイコン事業の強化策の一環として、モータやライト制御などの車体制御分野向け8ビットマイコン8品種を製品化、2009年11月から順次サンプル出荷を開始することを発表した。量産は2010年6月からを予定しており、2015年6月には8製品合計で月産30万個規模を計画している。
8製品は、いずれもフラッシュメモリを内蔵したマイコン(オールフラッシュ・マイコン)で、外部接続端子数が16ピンの「78K0/FY2-L」3品種、同20ピンの「78K0/FA2-L」3品種、同30ピンの「78K0/FB2-L」2品種となっている。
16ビットマイコンで培った低消費電力化技術を応用し回路を最適化したことで、待機状態の動作電流を0.65μAに、内蔵発振1MHz動作時で220μAとすることに成功している。
また、いずれもLIN 2.0に準拠した通信機能を搭載しているほか、ROMの容量を従来品比で2倍となる16KBまで搭載していることから、LIN通信に必要なプログラムを格納することが可能となっている。
さらに、システム設計にあたりモータやソレノイドのアクチュエータ駆動をするためのPWM生成タイマ(デッドタイム付き)や過電流・過電圧などの異常を検出し、CPUを介さずにタイマの出力を即時制御するためのコンパレータなどを1チップで搭載している。
いずれも既存の8ビットマイコン「78K0/Kx2、Fx2マイコン」から継承性を持つことから、既存のソフトウェア資産の活用も可能となっている。