コニカミノルタホールディングスは11月13日、東京都日野市の同社事業所内に有機EL照明用塗布型ロール・ツー・ロール方式のパイロットラインを建設することを発表した。同パイロットラインは、本格量産に向けた生産技術の確立を目指した設備で、2009年11月に着工、2010年秋の完成を見込んでおり、2010年度内の商業化を目指すとする。投資規模は約35億円を予定している。
同社は有機EL照明の2010年度内の市場投入を目指し、2007年3月に米General Electric(GE)と戦略的提携を締結。また、締結以前となる20006年6月には1,000cd/m2の輝度および64lm/Wの発光効率と発光寿命1万時間を実現した白色有機ELを開発していた。
今回の有機EL照明の開発にあたっては、同社の写真フィルムやレンズの開発で培われた材料技術、塗布技術、多層膜設計技術や光学設計技術などが活用されている。
また、パイロットラインでは、独自設計の塗布型ロール・ツー・ロール方式の設備を導入、樹脂を基板としたフレキシブルな有機EL照明を製造する計画で、普及時におけるコスト優位性の実現を狙うとしている。