アクロニス・ジャパンは11月10日、バックアップと災害復旧製品群である「Acronis Backup & Recovery 10」を発表した。この製品群は、エンタープライズ系ソリューションである「Acronis True Image」の後継バージョンで、今回から名称が変更された。

Acronis Backup & Recovery 10では、オプションとしてデータ重複除外機能を新たに搭載したほか、VMware ESX(ESXiは除く)、シトリックスのXen Server、マイクロソフトのHyper-V、Parallelsの各仮想化環境にも対応している。

Acronis Backup & Recovery 10の管理コンソール

仮想化環境では、各VMごとのライセンスは不要で、物理サーバのみのライセンスで最大99のVMに対応する。

また、バックアップ対象であるデータソース、管理サーバであるマネジメント、実際のバックアップデータを保存するデータレポジトリという3階層構造に変更したことにより、数千台のサーバ環境にも対応できるという。

3階層構造のアーキテクチャ

バックアップ対象のサーバには、エージェントがインストールされ、マネジメントサーバにデータ転送し、重複除外処理を行ったのち、データレポジトリに保存される。

そのほか、オペ-レーションの概要やバックアップタスク等の結果が一目で確認できるダッシュボート機能や、ActiveDirectryやOS、IPアドレスなどでグループ化し、それぞれ別のポリシーで集中管理する機能も新たに追加された。

新たに搭載されたダッシュボード

ポリシー管理では、バックアップのタイプ、スケジュール、保存期間、重複除外機能使用有無などをテンプレートを利用して定義でき、変更時はテンプレートを変更するだけで、それをベースとしているポリシーも自動的に変更されるという。

バックアップの詳細設定画面

「Acronis Backup & Recovery 10」に含まれる製品と価格は以下の通りで、販売代理店であるラネクシーを通して販売されるほか、アクロニクスのオンラインストアでも購入できる。なお、価格には1年間のサーポート費も含まれている。

製品名 内容 標準価格(税抜、サーバ数が1-9の場合)
AcronisR Backup & Recovery 10 Advanced Server ネットワーク上にあるワークステーションとサーバの集中管理 15万円
AcronisR Backup & Recovery 10 Advanced Server Virtual Edition VMware、Microsoft Hyper-V、Citrix XenServer、Parallels向け 38万円
Acronis Backup & Recovery 10 Server for Windows Windowsサーバのローカル管理 11万7,600円
Acronis Backup & Recovery 10 Server for Linux Linuxサーバのローカル管理 11万7,600円
Acronis Backup & Recovery 10 Advanced Server SBS Edition Microsoft Windows Small Business Server環境向け 5万8,800円
Acronis Backup & Recovery 10 Advanced Workstation ネットワーク上にあるワークステーションの集中管理 1万2,000円
Acronis Backup & Recovery 10 Workstation ワークステーションのローカル管理 9,600円
Acronis Backup & Recovery 10 Universal Restore(オプション) 異なるハードウェアへの復元 4万8,000円(Advanced Serverの場合)
Acronis Backup & Recovery 10 Deduplication(オプション) 重複データの除去 7万2,000円(Advanced Serverの場合)