Xilinxの日本法人であるザイリンクスは、「超臨場感コミュニケーション産学官フォーラム(URCF)」に正会員として加盟したことを明らかにし、FPGA/PLDベンダとして、URCFが取り組んでいる超高精細/立体映像、高臨場感音場再生など超臨場感コミュニケーション技術の研究開発に積極的に取り組んでいくことを表明した。

URCFは、原島博 東京大学名誉教授を会長に2007年3月に設立。将来のコミュニケーション形態とされる新たなユニバーサル コミュニケーション、特に「超臨場感コミュニケーション」の実現を目指しており、遠く離れた場所からでも同じ空間を共有でき、お互いにその場にいるような自然でリアルなコミュニケーション形態の実現を目指し、通信事業者、学識経験者、コンテンツ制作者などで設立された団体。

超臨場感コミュニケーション技術は、超高精細・立体映像、高臨場感音場再生、触覚・嗅覚を含めた五感通信などの要素技術からなり、それらの研究開発においては、設備やシステムが大規模になることに加え、撮像・入力、ディスプレイ・再生、光学機器、画像音声処理、伝送・通信、コンテンツ制作、ヒューマンインタフェース、心理評価・認知メカニズムなど多くの異分野の協調が不可欠であることから、産業界、大学、国など関係機関が結集し、標準化を念頭においた研究開発が推進されている。

ザイリンクスは、同団体に正会員として9月に加盟、FPGA/PLDベンダとして、通信、計測、画像処理などさまざまなアプリケーション分野での実績、プログラマブル デバイスの特徴である高性能、高集積化、柔軟性などの特徴を生かし、超臨場感コミュニケーションのシステム/要素技術開発に積極的に協力していく方針とする。

なお、同団体の加盟に対しザイリンクスの代表取締役社長であるサム ローガン氏は「URCFの目指す超臨場感コミュニケーションは、これからの高齢化社会において誰もが心豊かで便利に生活できる情報社会の実現に大きな役割を果たすと思います。Xilinxは2009年に本社設立25周年、日本法人も設立20周年の節目を迎えました。これまで蓄積してきた技術やさまざまな経験は、新しいコミュニケーション形態の実現に寄与できると確信しています」とコメントしている。