NECエレクトロニクスは11月10日、マルチコアCPUを搭載したカーナビゲーションシステム向けシステムLSI「EC-4260(NaviEngine-MID)」および「EC-4250(NaviEngine-mini)」を製品化したことを発表した。即日サンプル出荷を開始、サンプル価格はEC-4260が1万2,000円、EC-4250が6,000円となっている。量産は2010年からを予定しており、2012年には月産10万個規模への拡大を見込む。
2製品ともに同社のカーインフォテイメント向けシステムLSI「EMMA Car」シリーズの第1弾製品。EC-4260はARM11コアを3個搭載、EC-4250は同2個搭載しており、EC-4260は400MHz駆動時で1,440MIPS、EC-4250も同駆動時で960MIPSの処理性能を実現している。
また、SMP(Symmetrical Multiprocessing:対称型マルチプロセッシング)モードをサポートしており、マルチコア対応ではないアプリケーションに対しても効率的に動作させることが可能となっている。
さらに、OpenGL ESおよびOpenVGをサポートするGPUを搭載(EC-4250は2Dのみ)。これにより、ほかの装置からの画像処理系ソフトウェアの流用性を高めることが可能だ。
加えて外部インタフェースとして、PCI Expressのほか、CANやMOSTに対応したほか、多様化するオーディオ、ビデオ端末機器との接続性の確保するため、従来外付けDSPとCPU上での専用ソフトウェアで実現していたSample rate conversion(SRC)機能を1チップで実現している。