表示品質は良好
Kindle 2の表示であるが、ペーパーバックの本と比較してほとんど遜色なく、違和感なく読める。また、6段階のフォントサイズから選択することができるようになっており、この写真の状態ではデフォルトの下から3番目のフォントサイズを使って表示している。一番大きいサイズのフォントを使うと「らくらくホン」状態となるので、老眼になっても大丈夫そうである。
この電子ペーパーは反射型で、通常の液晶のようにバックライトを持っていないので、暗いところでは見ることができないが、一方、直射日光が当たっているような状況でもクリアに見える。なお、電灯を消してベッドで読みたいという向きには、クリップオン型の小型ライトを売っている。
デフォルトのフォントサイズで表示した場合、1画面に英語のペーパーバックの1ページの60%程度の内容が表示でき、次ページボタンを押すと1秒程度でページが切り替わる。この切り替え速度は十分であるが、使っている電子ペーパーの特性から、一瞬、真っ黒にリセットされて次のページが現れるという動作になっており、多少、違和感を覚える人もあるかも知れない。
辞書機能と読み上げ機能を搭載
また、Kindle 2は辞書(現状では英英のThe New Oxford American辞典だけ)を搭載しており、単語にカーソルを持っていくと、以下の写真のように単語の意味が画面下に表示される。
そして、Kindle 2にはテキストの読み上げ機能が付いている。読み上げ速度は3段階に可変することができるが、英語を母国語とする人向けの設定であり、かなり、速い速度である。また、読み手の声を男性、女性と切り替えることができる。読み上げの品質は、オーディオブックのように人間が読んだものを録音したものと比べるとかなり落ちることはやむを得ない。しかし、主観的であるが、いかにも合成音で、聞いているとくたびれるというほど不自然な発音ではない。この辞書と読み上げ機能は、英語を勉強しようという人には便利かも知れない。
また、普通に画面を見て読む場合は、次ページボタンを押さないと次のページには行かないが、読み上げの場合は、自動的にページをめくって読み上げを続けていく。
Kindle 2の機能
メニューボタンを押すと、以下の写真のようなメニューが表示される。一番上に携帯の電源オフに相当する無線機能のオフ、その次にKindle Shopへの接続がある。そして、現在表示している本に関するメニュー項目が6項目あり、最後にサーチやブックマーク、ノートの追加などのメニューが並んでいる。スティックを使ってこれらのメニュー項目までカーソルを移動し、スティックを押すと選択が確定するという操作法である。
携帯接続であるが、画面右上に5本の電波強度を示すバー(と電池の状態)が表示される。この写真にみられるように、筆者のところでは4本のバーが立っており、良好な接続状態である。この無線接続であるが、本をダウンロードするKindleストアには直ぐに接続できる。しかし、本を検索したりすると、10~20秒程度を必要とし、あまり速いとは言えない。しかし、この時間がセンターのサーバ側の時間なのか、無線の伝送速度が制約になっているのかは、はっきりしない。まあ、10~20秒と言っても、本屋まで出かけるのに必要な時間やAmazon.comにオーダして配送されるのを待つのに比べると格段に短いので、我慢すべきというところか。
まだ、ペーパーバックを1冊ダウンロードした経験しかないが、Amazonの広告に書かれている60秒程度でダウンロードできている。Kindle 2本体には2GBのフラッシュメモリを搭載し、1500冊の本を格納できると謳っているが、筆者のダウンロードしたペーパーバックは257KBで、残りの空き容量から見て700冊程度しか格納出来無さそうである。しかし、この容量でも並みの本棚よりずっと大きい。また、容量不足でKindleから本を削除してもArchiveに購入記録が残っており、再度、無料でダウンロードできるので心配ない。
Kindleは、読み上げの場合は別として、何も操作しないで放置しておくと15分程度で自動的に電源がオフになり、画面には歴史的に著名な作家や、本の表紙などの画像が表示された状態になる。液晶の感覚では、まだ電源が入っていると思うのであるが、電子ペーパーはこの状態では電力を消費しない。
Kindle本体をそのまま持ち運ぶと電子ペーパーに傷が付きそうなので、一緒にレザーカバーを購入した。
このレザーカバーの中央には2カ所のフックが付いており、Kindle 2の左の面に設けられているスロットに入れて引っ掛けると固定されるようになっている。
このカバーは別売で29.99ドルである。さらに、送料が26.97ドル、関税が21.36ドルで、Kindle 2との合計は357.32ドルとなった。しかし、これから値下げ分の20ドルが返金されるので、最終的な出費は337.32ドルとなるはずである。