Google Dashboard

米Googleは11月5日 (現地時間)、Googleアカウント・ユーザーがGoogle製品・サービスを1カ所で管理できる「Google Dashboard」の提供を開始した。Googleにユーザーが保管しているデータ、プロフィール、プライバシー/セキュリティ情報の確認、各種サービスの設定へのアクセスなどが可能だ。

Googleアカウントを持っていれば、カスタマイズ検索、Gmail、Talk、カレンダー、ドキュメント、Picasaウエブアルバム、Blogger、リーダー、YouTubeなど多様なサービスを無料で利用できる。ユーザーにとって豊富な製品ラインナップはうれしいが、利用している製品・サービスが増えるほどにGoogleアカウントの管理が難しくなる。Googleのどのサービスにどのようなデータを保管しているのか? またWebサービスの多くは共有機能を備えているため、共有もしくは公開している情報やデータを把握しておかないとプライバシー流出につながりかねない。実際にユーザーがクラウドに保管しているデータ、公開している情報が見えにくいという理由から、Googleのプライバシー保護の不備を指摘する声もある。そこでサービスの透明性を増し、ユーザーによる選択とコントロールを実現するためにGoogleはGoogle Dashboardを用意した。同機能を通じてユーザーは、Googleアカウントで利用しているサービスを一望し、プライバシー保護/セキュリティのチェックポイントを確認できる。

Google Dashboardにアクセスするには、Googole検索でGoogleアカウントにサインインし、右上の[設定]から[Googleアカウント設定]を選択。個人情報設定のダッシュボードの[このアカウントに保存されているデータを表示]をクリックし、再度パスワードを入力する。

Dashboardでは製品・サービスごとに、左側にユーザーがGoogleに保管しているデータの情報、右側に設定やプライバシー/セキュリティ情報などへのリンクが並ぶ。たとえばGmailでは、左側に各メールボックス内のスレッド数と最新のメールの件名が表示され、右側に「Gmail設定」へのリンク、そして「チャット履歴の管理」と「HTTPS設定の管理」のリンクが用意されている。Dashboardを通じて、GmailにおけるWebブラウザ- Webサーバ間の通信暗号化(HTTPS)の大切さが浮き彫りになる。

各種設定へのリンクとともに、Dashboardでは共有アイコン(3人の人が並ぶアイコン)が重要だ。なにもアイコンが付いていないデータは非公開設定だが、共有アイコンが横にあれば、そのデータは公開または共有されている。

現在DashboardはGoogleの主要な20以上の製品をカバーしている。公式ブログを通じた発表で同社は、「このようなスケールと詳細なDashboardは前例がなく、インターネット企業で初めて提供できるのをうれしく思う。将来、標準になることを期待している」と述べている。