STMicroelectronicsは、DisplayPort 1.1aとHDMI 1.3レシーバを統合したマルチメディア向けスケーラチップ「STDP8028」を発表した。すでに量産を開始しており、、HSBGAパッケージ(409ピン)で提供されている。
同製品は、Blu-rayなどのフルHDソースをサポートすると共に、包括的なアナログ・ビデオおよびオーディオの接続性を提供している。ビデオ入力やピクチャ・イン・ピクチャ(小画面表示)、ピクチャ・バイ・ピクチャ(2画面表示)などの機能が統合されており、フルHDマルチメディア・モニタの設計を簡素化することが可能だ。
また、統合されている機能としては、CVBS、S-Video、およびコンポーネント入力からのSD/HD入力に対応する全世界の標準規格に対応した3Dビデオ・デコーダ、高性能そして高品質なビデオ体験を実現する「Faroudja DCDi Cinemaテクノロジー」、および多様な標準規格に対応したデジタル・オーディオ・デコーダなどが含まれている。ゲーム・モードにも対応しているため、1フレーム未満の遅延にすることによりゲーム・アプリケーション向けのレスポンスの良いグラフィックスも実現可能である。
Faroudja DCDi Cinemaは、ピクセル・ベースのMADi(Motion Adaptive De-Interlacing)によって、最大解像度1080pのフォーマット変換をサポートする。MADiを搭載したことで、動きのない画像部分は完全な静止画(ちらつき無し)になり、動きのある物体にはスムーズなエッジ処理が行われるようになるという。
さらに、「Faroudja RealColor」は、「Adaptive Contrast Control II(ACC II)」と「Active Color Management-3D(ACM-3D)」に対応しており、ビデオの高品質化が可能。これにより、従来はFaroudja Home Theater Systemでしか実現できなかったビデオ高品質化を、1チップ・ソリューションで利用することが可能になるとしている。