米Texas Instruments(TI)の日本法人である日本テキサス・インスツルメンツは、6コアDSP「TMS320C6472」を発表した。すでに量産出荷を開始しており1,000個受注時単価は140ドルとなっており、マルチコア・プロセッサ評価モジュール(EVM)の「TMDXEVM6472」も349ドル(参考価格)で提供される。

同製品は、同社のDSPコア「C64x」との完全下位互換性を確保しており、500MHz、600MHz、700MHz動作のコアを6つ搭載。最大4.2GHz/3万3,600MMACSの演算性能、4.8MBのオンチップL1/L2 RAMを搭載し、3GHzパフォーマンスながら、0.15mW/MIPSの演算性能を実現している。

また、DSPアーキテクチャの最適化(各コアに専用のL1とL2メモリを割り当て)により、オンチップのサブシステム性能を最大化。さらに768KBの共有L2プログラム/データメモリ、共有メモリコントローラを搭載し、DSPコア間の高効率な通信が可能となっている。

なお、同社では同製品を多チャンネルを備え、最大限のパフォーマンス密度が要求され、かつ洗練された各種機能が求められるアプリケーションに適しているとしており、産業機器、試験・計測機器、通信機器、医療用画像診断装置、高品質の画像/映像機器、ブレードサーバなどの各市場向けに提供していく予定としている。