米MIPS Technologiesは、32ビット・マイクロコントローラおよびホーム・エンタテイメント、パーソナル・エンタテイメント、ホーム・ネットワークなどの組み込みアプリケーション向けSoCに対応する新たなプロセッサコアファミリ「MIPS32 M14K」「MIPS32 M14c」を発表した。
いずれも、新たなmicroMIPS命令セット(ISA)を実行可能なMIPS32互換コアとなっている。このmicroMIPS ISAは1.5DMIPS/MHzの演算性能を有しており、MIPS32性能の98%を維持しつつ、35%のコードサイズ削減によりシリコン価格の低減が可能となる。
M14Kコアは、32ビットマイコン向けとして、コード圧縮技術を用いながら、1.5DMIPS/MHzと180MHzの動作周波数(130nmプロセス時)を実現する。また、割り込み応答時間の低減、フラッシュ・メモリ・アクセスの高速化、iFlowTraceを含む新たなデバッグ機能など、マイコンやリアルタイムの組み込みアプリケーション要件に最適化された先端の機能をサポートし、インターコネクト・インタフェースにはAHB Liteを採用している。
一方のM14Kcコアは、ホーム・エンターテイメントやパーソナル・モバイル・エンターテイメントなどの組み込みアプリケーション向けの機能を、ベース・コアであるM14K上に追加して構成している。こうしたアプリケーションは、省スペースだけではなく、リアルタイムOS(RTOS)もしくはLinux上の複雑化するソフトウェア・アルゴリズムの実行が必要になっており、M14KcコアはLinuxやJavaエンジン、Androidプラットフォーム向けに実績のあるMIPS32 4KEcマイクロアーキテクチャに基づき、完全なキャッシュ・コントローラとTLBメモリ管理ユニットを備えている。