米Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは、ネットワーク・アナライザ「Agilent ENA」シリーズとして、5Hzから3GHzの帯域に対応する多機能なコンパクトモデル「Agilent E5061B ネットワーク・アナライザ」を発表した。受注はすでに開始しており、出荷は2009年12月からを予定している。価格は参考価格ながら、392万2,000円からとする。

「Agilent E5061B ネットワーク・アナライザ」

同製品は、5Hzまで下限周波数を伸ばした広帯域測定により、幅広いアプリケーションにおいて、他のLF(低周波)専用機器を購入することなく、1台でLFからRF(高周波)までのネットワーク測定が可能になる。ワイヤレス機器や産業、医療機器に使われるフィルタやアンプなどのRF部品のネットワーク測定に加えて、DC/DCコンバータのループゲイン測定などの低周波測定アプリケーションにも対応しているほか、デジタル通信の高速化により重要性が増しているPDN(電源分配回路網)の特性評価にも必要な周波数範囲に対し1台で対応することが可能だ。

1MHz以上で120dB、100Hz以下でも90dBのダイナミックレンジを実現しているほか、測定ポートには入力インピーダンス50Ω/1MΩ切り替え機能を搭載。高インピーダンス入力による回路内測定も容易となっている。

また、±40VdcをSパラメータ測定、およびゲイン/フェーズ測定の信号端子に重畳することができるほか、単独の出力端子として掃引することもできる。これにより、能動部品への電源供給や、DCバイアス依存性の評価などの容易化が可能となる。