ノークリサーチは10月30日、2009年の国内中堅・中小市場におけるグループウェアの利用シェアと評価に関する調査結果を発表した。同調査は約5,000社を対象に行われ、有効回収票は1,480件。
現在利用しているグループウェアパッケージのシェアは、トップがサイボウズの「サイボウズ office/ガルーン」(30.3%)、第2位は日本アイ・ビー・エムの「Lotus Notes/Domino」(21.3%)、第3位はマイクロソフトの「Microsoft Exchange Server」(12.5%)となった。
同社は今年の結果について、「Lotus Notes/Domino」「Microsoft Exchange Server」といった海外製品が相対的なシェアをやや下げる一方、「サイボウズ(Office/ガルーン)」やネオジャパンの「desknet‘s/iOffice」やNECの「StarOffice」といった国産製品はいずれもシェアを伸ばしているとコメントしている。
その要因として、グループウェアは人的側面に起因するスイッチコストが意外と高い製品であるため、起業・分社化・事業所新設といったタイミングでは、過去に自身が利用していた製品を導入するケースが多く、それが国産ベンダーの強みにつながっていると指摘されている。
今後利用予定のグループウェアパッケージの上位3位は、上からサイボウズ office/ガルーン、Lotus Notes/Domino、desknet‘sとなっている。サイボウズ製品は首位を維持しているが、昨年と比べて8.1ポイント減(年商50億円未満では10.8ポイント減)とやや減速している。
一方、遠隔会議との連携やSaaSへの取り組みを進めるLotus Notes/Dominoが年商50億円未満で5.0ポイント増、グループウェア周辺の製品群を多数訴求するdesknet’sが全体で5.0ポイント増となるなど、グループウェア単体に限定されない攻めの姿勢を見せる製品が利用予定シェアにおける伸びを示しているという。
DWH/BIパッケージの評価の順位は、上からサイボウズ、desknet’s、Microsoft Exchange Serverとなっている。
同社は、小規模でカスタマイズも少ない低商帯を主な対象とする製品の評価は高く、大規模ユーザ向けの製品は逆に評価が厳しくなる傾向があるが、ポータル製品との連携などを訴求するMicrosoft Exchange Serverは対象規模と比較するとやや評価が高いと分析している。