チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズは、イスラエルの本社より創業者でありCEOのギル・シュエッド氏が来日したことを受けて、記者説明会を開催した。
ギル・シュエッド氏は「我々は、お客様の意見を聞く中で、ユーザーはすべての問題に対応するようなトータルなソリューションを求めているわけではなく、すでにもっているインフラを改善させていきたという要望をもっていることがわかった。この要望に応えるために、我々はあたらしいアーキテクチャであるSoftware Bladeを発表した」と、同社が今年の3月に発表したSoftware Blade提供の背景を説明した。
Software Bladeは、ファイアウォール、VPN、IPSといった各セキュリティ機能をモジュール化し、ユーザーは必要なときにアクティベーションするだけで利用可能になるアーキテクチャ。現在のところ20種類程度が提供されており、同社が提供するアプライアンス製品のほか、オープンベースのサーバで動作する。
各Software Bladeは、CPUのコア単位で割り当てることができ、パフォーマンスが必要な場合は、複数のコアに割り当てることで、レスポンスを確保できる。
ギル・シュエッドは、Software Bladeのメリットとして、ユーザーのさまざまな規模、要求に応えられる拡張性を持っていることと、集中管理に対応していることを挙げた。
ギル・シュエッドは、今後は数カ月に1つというペースで、ブレードを拡張していく予定だと語った。そして、同社がこれまで積極的に提供してこなったDLP領域について、「データの保護という領域は非常に重要だと思っている。現在はDISKの暗号化を提供しているが、データ漏えいの保護(DLP)に関しては、今後数年をかけて革新していく。現在のところ詳細はお話できないが、来年以降新たな展開があるだろう」と今後強化する予定であることを明らかにした。
ただ、ロードバランスやデータ圧縮などのネットワーク関連のブレードについては、提供する予定はないという。
また、他社製ソフトを取り込むことも考えており、「いくつかのベンダーとやり取りをしており、他のベンダーに対してどの程度オープンにすべきかや、どのような付加価値が提供できるのかを考えている」と述べた。
Software Bladeはユーザーからの反応もよく、売上の半分がSoftware Blade関連だという。