ノークリサーチは10月27日、2009年の国内中堅・中小市場におけるDWH/BIアプリケーションの利用シェアと評価に関する調査結果を発表した。同調査は約5,000社を対象に行われ、有効回収票は1,480件。

現在利用しているDWH/BIパッケージのシェアは、トップがウイングアークテクノロジーズの「Dr.SUM EA」(29.4%)となった。同製品と第2位のSAPジャパン「SAP Business Objects」(16.9%)が他製品を引き離す状況は昨年と同じである。

国内中堅・中小企業のDWH/BIパッケージシェア 資料:ノークリサーチ

第3位の日本アイ・ビー・エム「Cognosシリーズ」、第4位の日本オラクルの「Oracle Business Intelligence」はも中堅企業向けの製品展開を活発化させており、同社では「大規模なDWHを構築せずに導入が可能な中堅・中小企業向けBI製品」という観点では、これら4製品が今後のシェア争いで中核を成すと予想している。

今後利用予定のDWH/BIパッケージのシェア上位3位は、上からDr.SUM EA、Oracle Business Intelligence、SAP Business Objectsとなっている。ただし、サンプル数が53とやや少ないため、参考にとどめる必要があると同社ではしている。

今後はERPなどの基幹系業務システムとの連携性や親和性を強みとするオラクルやSAPジャパンといった外資系ベンダーが存在感を増してくると予想されている。

国内中堅・中小企業のDWH/BI利用パッケージシェア 資料:ノークリサーチ

DWH/BIパッケージの評価の順位は、上からOracle BusinessIntelligence、米Information BuildersのWebFocus、Dr.Sum EAとなっている。

同社によると、中堅・中小企業でDWH/BIパッケージを評価する際、本格的なDWHを構築することなく、既存のデータを手軽に「見える化」できるかが重要視されているという。