パナソニック電工は10月20日、水に高電圧を加えることで生成されるナノサイズの帯電微粒子水に、空間に置かれたモノに付着した新型インフルエンザウイルス、いわゆる「付着ウイルス」を99%抑制する効果があることを、帯広畜産大学大動物特殊疾病研究センターと共同で検証したと発表した。

帯電微粒子水は、大きさが約5~20ナノメートルで、霧化電極をペルチェ素子で冷却し、霧化電極に空気中の水蒸気を結露させて水を作り、霧化電極と対向電極間に高電圧を印加することで発生する。同社では、帯電微粒子水を「nanoe」と呼称している。

帯電微粒子水が発生する仕組み

同社はインフルエンザの接触感染の原因の1つとなる付着ウイルスが重要と判断し、帯電微粒子水の付着ウイルスに対する抑制効果を検証してきた。

今回の検証は、帯電微粒子水を曝露した場合と曝露しない場合で比較実験によって行われた。約45Lの実験空間においてシャーレ底面に滴下した新型インフルエンザウイルスに帯電微粒子水を空間を介して曝露することで、ウイルスが99%抑制されることを検証した。