高分解能衛星「WorldView-2」

日立ソフトウェアエンジニアリング(以下、日立ソフト)は10月9日、同社が高分解能地球観測衛星画像データの国内独占販売権を取得している米DigitalGlobeが10月8日(現地時間)に解像度46cmの高分解能衛星「WorldView-2」を所定の軌道へ投入し、打ち上げに成功したことを発表した。

日立ソフトはDigitalGlobe撮影する高分解能地球観測衛星画像データの販売、同データを用いたシステムの提供を行っている。これまでは、「QuickBird」、「WorldView-1」という2機の衛星の撮影したデータを取り扱ってきた。同社は今年1月より、WorldView-2で撮影した衛星画像データサービスを開始する。3機による運用になると、1日の撮影能力はおよそ200万キロ平方メートル(日本の国土の約5倍)となるという。

現行の高分解能衛星「QuickBird」と「WorldView-1」

WorldView-2では、QuickBirdの4バンド(青、緑、赤、近赤外)に、新たな4バンド(コースタル、黄、レッドエッジ、近赤外2)を加えた8バンドのマルチスペクトル(多波長)センサを搭載している。これにより、従来の4バンドの画像では難しいとされていた詳細な分類も実現すると言われている。

例えば、Coastalバンドでは海の中(浅瀬)の状況を、Red Edgeバンドでは植物の健康度を見ることができ、地図の作成や更新、農林業・環境調査、防災・災害対策などに可能だ。