10月8日、帝国データバンクと東京商工リサーチから2009年度上半期(4月~9月)の全国企業倒産の集計結果が発表された。同期の倒産件数と負債総額は、帝国データの発表では6,712件/2兆4673億9400万円、商工リサーチの発表では7,736件/2兆5029億3,400万円となっている。
帝国データバンクの調査結果
2009年度上半期の全国企業倒産の件数は、前期比が2.6%減、前年同期比が5.8%増と、4年連続の前年同期比増加となった。ただし、集計基準変更の2005年度第1四半期以降初めて前年同期比減少となるなど、昨年9月から続いた増加基調には歯止めがかかりつつあるとしている。
2009年度上半期の全国企業の負債総額は、前期比が52.7%減、前年同期比70.8%増となった。半期ベースでは2006年度上半期を下回り、集計基準変更後で最低を記録し、四半期ベースでも第2四半期(20099年7~9月)は9,738億8,900万円と、初の1兆円割れとなった。負債100億円以上の倒産は37件と、前期の75件、前年同期の60件からほぼ半減している。
業種別では、製造業(1,039件)は前年同期比23.1%の大幅増加で、サービス業(1,215件)、運輸・通信業(292件)も、半期ベースで集計基準を変更してから最多を記録した。一方、建設業(1,732件)は唯一、前期、前年同期ともに下回った。
倒産企業の従業員数は5万3,826人で、前期比は32.1%の大幅減少、前年同期比も13.8%の減少となった。1件当たりの従業員数は8.0人で、前期(11.5人)、前年同期(9.8人)をともに下回った。月別では、5・6月は前年同月を上回ったが7月以降は減少し、業種別では、製造業(1万5,536人、前年同期比43.9%増)以外の7業種で前年同期比減少となった。
商工リサーチの調査結果
2009年度上半期の倒産件数は、7,863件だった前年同期に対して1.6%減であり、年度上半期としては4年ぶりに前年を下回った。負債100億円以上の倒産は、前年同期比38.3%減の37件(前年同期60件)となった。
2009年度上半期の負債総額は、8兆6,560億8900万円だった前年同期に対して71.0%減であり、年度上半期としては3年ぶりに前年を下回った。
産業別では、農・林・漁・鉱業・建設業・製造業・卸売業・小売業・金融/保険業・不動産業・運輸業・情報通信業・サービス業他の10産業のうち、7産業で倒産件数が前年同期比減少となっている。増加したのは、製造業13.0%増(1,140件→1,289件)、サービス業他7.4%増(1,424件→1,530件) 、情報通信業6.8%増(277件→296件)の3産業。
地区別では、北海道・東北・関東・中部北陸・近畿・中国・四国・九州の9地区のうち、5地区で前年同期比減少となった。増加したのは、近畿13.6%増(1,904件→2,164件)、北陸4.4%増(201件→210件)、 関東4.3%増(2,776件→2,898件)、中部3.2%増(758件→783件)の4地区。また、都道府県別では、前年同期を上回ったのが17都府県、減少が30道県となった。