日本ユニシスは10月8日、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)向け充電インフラシステムサービスとして提供を開始した「smart oasis」の拡充に向け、異業種との連携を開始したことを発表した。

smart oasisは、EVやPHVの充電インフラを利用するための利用者認証機能、課金機能、充電装置の位置情報・空き情報を提供するサービス。

smart oasisによるサービス連携のイメージ

昨今、低炭素社会の実現に向け、国内でもカーシェアリングやコミュニティサイクルといった次世代型交通サービスが登場しており、同社は、これらとsmart oasisを、非接触ICカードを用いた利用者カードで連携し、1枚のカードで複数のサービスを利用できるといった利便性を向上しようとしている。

今回発表された連携は3件だ。1つ目は、JTB首都圏が環境省の委託により実施中の「都市型コミュニティサイクル社会実験」との連携で、同実験の利用者認証や課金システムとして同システムを提供している。

都市型コミュニティサイクル社会実験の様子

2つ目は、大阪府が今年度1月から実施を予定している、EV向け充電インフラネットワークのモデル事業との連携だ。同事業では、異機種の電装置をITによってネットワーク化し、非接触ICカードを用いた利用者認証の方式といったプラットフォームを共通化する。オリックス自動車のカーシェアリング・カードや、スルッとKANSAIの関西の鉄道・バスカード「PiTaPa」によって、大阪府内のすべての充電装置が利用できるプラットフォームの実現が予定されている。

3つ目は、青森市が試行するCO2削減への貢献に対するエコポイントシステムと同システムによる充電インフラネットワークとの連携だ。EV利用者向けインセンティブとしてエコポイントの付与を行うなど、サービスを拡充する。

青森県と千葉県で実施されている実証実験/技術検証の様子。左が同時に充電しているEV(200V)と電動バイク(100V)で、右がショッピングセンター前に設置された給電スタンド