千葉県警は、ファイル共有ソフト「Share」を通じ、権利者に無断で「ニンテンドーDS」のゲームソフトをアップロードし送信できる状態にしていたとして、愛知県豊明市の会社員男性ら2人を著作権法違反の疑いで逮捕した。コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)が30日発表した。

ACCSによると、ファイル共有ソフトを利用し、ニンテンドーDSのゲームソフトをアップロードしていたユーザーが逮捕されたのは、今回が初めてという。

今回逮捕されたのは、愛知県豊明市の会社員男性と神奈川県茅ヶ崎市のアルバイト男性の2人で、会社員男性は28日、アルバイト男性は30日に逮捕された。会社員男性の逮捕容疑は、2009年7月14日～17日、計3社・16タイトルのゲームソフトを、Shareを通じ権利者に無断でアップロードして不特定多数に送信できるようにし、著作権(公衆送信権)を侵害した疑い。

会社員男性が著作権を侵害したとされるゲームソフトは、スクウェア・エニックスが著作権を有する「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」など3タイトル、任天堂が著作権を有する「トモダチコレクション」など6タイトル、バンダイナムコゲームスが著作権を有する「裁判員推理ゲーム 有罪×無罪」など7タイトル、となっている。千葉県警では、8月24日に会社員男性宅の捜索を実施し、PC、「R4」などのマジコン、DVD-Rなど15品目17点を押収した。会社員男性は、9月29日に千葉地検に送致された。

また、アルバイト男性の逮捕容疑は、2009年7月14日～15日、計5社・227タイトルのゲームソフトを、Shareを通じ権利者に無断でアップロードして不特定多数に送信できるようにし、著作権(公衆送信権)を侵害した疑い。

アルバイト男性が著作権を侵害したとされるソフトは、カプコンが著作権を有する「逆転検事」など18タイトル、コーエーが著作権を有する「モンスター☆レーサー」など19タイトル、「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」など43タイトル、任天堂が著作権を有する「東北大学未来科学技術共同研究センター 川島隆太教授監修 もっと脳を鍛える 大人のDSトレーニング」など108タイトル、バンダイナムコゲームスが著作権を有する「ドラゴンボール改 サイヤ人来襲」など39タイトル、となっている。千葉県警では、8月24日にアルバイト男性宅の捜索を行い、PC、R4などのマジコン、ニンテンドーDSなど9品目15点を押収した。

押収物の写真(千葉県警提供)

ACCSが実施したクローリング調査では、2009年8月23日の時点で、会社員男性がアップロードしたニンテンドーDSのゲームソフトが、Shareネットワーク上で508本(市場価格で218万4,400円相当)、アルバイト男性がアップロードした同ゲームソフトが、Shareネットワーク上に2,692本(市場価格で1,157万5,600円相当)、流通していたことが確認されたという。

ACCSでは、ネットユーザーに対し「Shareなどのファイル共有ソフトを安易に利用しないよう、強く要請する」としている。