直感的なGUIを継続的に採用

「知名度も大手ベンダー並みに上がってきている」と、株式会社 ラネクシー 営業本部 ソフトウェア営業部 プロダクト1課 マネージャー 斉藤智昭氏が語る同社の「Acronis True Image」シリーズ。同社はこのAcronisにおいてWindows向け、Linux向け、1対NのEnterprise Serverという「サーバ3製品」による製品戦略を展開しており、いずれも共通した直感的なGUIによる操作性を提供している。

Acronis True Image Echo Enterprise Serverの操作画面

そのため、「Windows版でもLinux版でも使いやすさは同じ」とのことだ。また、ソフトウェアの更改に伴って管理ツールのインターフェースが変わってしまう製品も少なくないが、斉藤氏は「バージョンが変わってもGUIが変わらないことがAcronisの特徴の一つ」と運用面での負荷軽減メリットを強調する。これらの製品売上のうち約7割を占めているのはWindows向け製品だが、最近は「Linuxの市場でも着実に存在感を増しつつある」という。

仮想化環境への移行に強み

レガシーな物理サーバを、サービスやアプリケーションなどの環境をそのまま残して使うために仮想化するといったニーズはこの数年で増加しているが、同社は「数年前にWindows NT Server 4.0で発生したサポート期限切れの問題が、これからはWindows 2000 Serverでも起きる」とし、レガシー資産を使い続けざるを得ない企業におけるサーバ仮想化ニーズがさらに広がると予測している。

その際、スムーズな仮想環境への移行を実現させるツールとしてAcronis True Imageが果たす役割は大きいという。同社は、まだ仮想化が一般的ではなかった数年前からVMWareに対応したイメージファイルの作成に対応しており、市場でも「信頼性の高いイメージアーカイブ」として認知されているとのことだ。このアドバンテージを生かし、同社は仮想環境へのマイグレーション専用のライセンスを用意している。

これは「(マイグレーション作業は基本的に)1回しか行わないから利用料金を安くしてほしい」という顧客ニーズに迅速に対応したものだ。同社は直販も手がけている強みを生かし、今後「商談が増えてきている」という大企業の事業部門向け案件にも積極的に取り組んでいきたい考えだ。

主な製品
・Acronis True Image Echo Server for Windows
・Acronis True Image Echo Server for Linux
・Acronis True Image Echo Enterprise Server

『出典:システム開発ジャーナル Vol.11(2009年9月発刊)』
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