Linux市場では60%を超えるシェア

バックボーン・ソフトウエアは、1988年にAT&T ベル研究所で開発されたNetVaultが設立の起源となっているベンダーだ。現在は製品名となっているが、1998年にネットボルトという名称で会社が設立され、2000年に現在の社名であるバックボーン・ソフトウエアに社名変更している。

主力製品の「NetValt Backup」は国内のバックアップ・ソフトウェア市場で60%を超えるシェアを占めているが(IDC Japan 調べ)、バックボーン・ソフトウエア株式会社 営業部 システムエンジニア 青木浩朗氏は「システム構築の現場ではすでになじみの深い製品になっている」と語る。

NetValt Backupの操作画面

単一製品で「要件をすべて満たす」

NetVault Backup の大きな特徴は「単一の製品ですべての要件を満たす(規模・プラットフォーム両面での)対応レンジの広さ」(青木氏) にある。Windowsはもちろんのこと、Linuxについては、RedHatだけでなく、TurbolinuxやMIRACLE LINUXといった国産のディストリビューションにも対応する。

その他UNIXやFreeBSDなど対応OS の多さは他の製品と比べても群を抜いて多い。さらにMac OS にも対応しているため、デザイン会社など、クリエイティブ市場でも訴求できる数少ないソリューションとなっている。

また、オープンソースのデータベースであるPostgreSQLやMySQL に対応していることは同製品の強みの一つになっている。

常識を変える!? 30秒リカバリ

NetVault FASTRecoverは、2009年6月にリリースされた最新のCDP(継続的データ保護)の製品だ。リアルタイムにデータを保護することで、従来のようにバックアップのスケジュール設定やメディアの管理といった運用負荷を大幅に削減し、戻したい時点のデータをタイムマシンのように復旧可能になる。

また「バーチャル・オンデマンド・リカバリにより、30秒で瞬間的にデータのリカバリができるのは夢のような独自技術」(青木氏)と語るように、今までの常識を覆すような次世代の技術が搭載されている。

同社はこの製品によって、Windowsのデータ保護においてもシェアを広げようとしている。

主な製品
・NetVault Backup
・NetVault FASTRecover

『出典:システム開発ジャーナル Vol.11(2009年9月発刊)』
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