ARMは、Taiwan Semiconductor Manufacturing(TSMC)の40nm-Gプロセスに対応した「Cortex-A9 MP Core ハード・マクロ実装」を開発したことを発表した。同実装は、速度に最適化した場合と消費電力に最適化した2種類が用意されており、速度に最適化した場合は、デュアルコアで2GHz以上の動作周波数での駆動が可能となる。

また、消費電力に最適化した場合は、標準的なシリコンから選択した場合、CPUあたり250mW未満の消費電力ながら4,000DMIPSのピーク性能を実現する。さらに、データ・トラフィック速度を最大化し、消費電力とシリコン面積を最小化するためのARM AMBA対応システム・コンポーネントを含んでいるほか、プログラム・トレース・マクロセル(PTM)「CoreSight」も装備し、プロセッサの命令フローを視覚化することで、ソフトウェア開発者が高い性能を発揮するコードを記述するのを補助することが可能だ。

このハード・マクロは、どちらのコアでも「NEONテクノロジー」が有効なコンフィギュレーションで、7つのパワー・ドメインを有している。また、SMPオペレーティング・システムに対応し、最大8MBのレベル2キャッシュ・メモリを共有するほか、SoCデバイス内でマクロを直接統合するために必要なすべてのスクリプト、ベクタ、ライブラリも提供される。

なお、同ハード・マクロおよび最適化済みフィジカルIPは、すでにライセンス供与を開始しており、2009年第3四半期の製品提供を予定しているほか、40GフィジカルIPプラットフォームも提供を開始している。