富士通は、富士電機システムズと共同で環境配慮型データセンターの構築技術を開発し、2009年11月に開設予定の「館林システムセンター新棟」に適用すると発表した。

新たに構築した技術は、データセンター省エネ運転マネジメントシステム、局所空調システム、垂直防音壁面への太陽光発電設置の3つ。これらにより、富士通の既存データセンターでの運用と比較した場合、CO2の排出量を約40%削減することが可能だという。

データセンター省エネ運転マネジメントシステムでは、データセンターの特別高圧受電設備からサーバラックまでのエネルギーの使用状況や、サーバラックごとの温度・冷気供給量を見える化するとともに、その情報をベースに効率的なエネルギー活用や空調制御を行うシステムを開発したという。

データセンター省エネ運転マネジメントシステム

局所空調システムは、サーバラック上部の余剰空間を活用した局所空調システムで、富士電機が得意とする冷蔵ショーケースなどの技術を活かし、IT機器の稼動状況を把握して最適な運転パターンで全体空調と局所空調を運転制御することで、従来の空調方式に比べ約25%の省エネ運転が可能だという。

局所空調システム

垂直防音壁面の太陽光発電では、富士電機システムズのフィルム型太陽光パネルの軽さを活かし、垂直防音壁へ太陽光パネルを設置する。

両社は、今後これらの技術を活かした環境配慮型データセンターの構築ソリューションビジネスを推進していく。