Twitterの想定時価総額は10億ドル? - 米Wall Street Journalなど複数のメディアの9月24日(現地時間)付けの報道によれば、同社は近々1億ドルの新規増資を行う見込みであり、その際の想定時価総額は10億ドルに到達することになるという。同件に近い人物の話として伝えられている。

今回Twitterに資本参加するのは投資信託大手のT. Rowe Price Groupと投資会社のInsight Venture Partnersで、すでに資本参加しているSpark CapitalやInstitutional Venture Partnersなども今回のラウンドでの投資を行う計画だという。10億ドルという時価総額は、2月時点の増資ラウンドでの想定額のおよそ3倍以上であり、Twitterがいかに急成長しているかを示すバロメーターにもなりそうだ。

Twitterの設立は2006年で米カリフォルニア州サンフランシスコを拠点とする。会長のJack Dorsey氏、現CEOのEvan Williams氏、クリエイティブディレクターのBiz Stone氏の3名の創業者によって率いられる同社は、140文字までという短いコメントを投稿する"マイクロブログ"という分野を確立し、世界中に大ブームを起こした。米comScoreのデータによれば、2008年8月時点で430万人だったユニークユーザー数は、2009年同月の時点で5,470万人と10倍以上に急成長している。

だが一方で完全無料であり、広告掲載も行っていないTwitterは現時点で収入を得る術を持っていない。きわめて高い成長率と多くのユーザーを膨大な売上に転換する可能性を秘めていると言われるものの、いかにそうした体質に改善していくのかが最大の課題となっている。そのためTwitterは最近になり広告掲載について前向きな見解を示したり、有料アカウントの設置など、さまざまな方向性を模索しつつある。一方で株式上場(IPO)の可能性も視野に入りつつあり、厳しい情勢のなかでどれだけサクセスストーリーを歩めるかに注目が集まりつつある。