エクシードは、9月21日からクラウド型のホスティングサービス「Libra(ライブラ)」の申し込みを開始すると発表した(提供開始は10月13日の予定)。最小構成で月額1万2000円(税別)から利用できる。

Libraは、Web上の画面から申し込みを行うと、10分弱でサーバが利用開始できるというホスティングサービス。現在、与信管理の関係からユーザー登録までに2-3日を要するということだが、登録すれば、数分で利用を開始することも可能だ。

また、CPUとメモリ拡張も随時行うことができ、拡張された部分は日割での請求になるという。

利用する場合ユーザーは、あらかじめ登録された構成パターンであるテンプレートを選び、必要に応じてCPU(コア)とメモリをオプションとして拡張していく。拡張はCPU 0.2コア、メモリ 512MBというユニット単位で行い、1ユニット6000円という単価になる。最小構成は、CPU 0.4コア、メモリ 1GB、HDD 30GBで1万2000円となっている。

申込画面でのテンプレートの選択

申込画面でのユニットの拡張

申込画面での金額の確認

現状はディスクの拡張はできないが、次期バージョンで対応していく予定だという。

同社のシステムはOSSであるLAMP(Linux、Apatch、MySQL、PHP)で構成され、テンプレートを変更することで、これらの取捨選択が可能だ。パターンは現在7種類用意されており、今後拡張していく予定だという。

サーバは、複数のサーバをグリッド化する米3teraが開発した「AppLogic」を使って1つのサーバプールとして管理している。そして、エクシードが独自開発したAPIを使用し、ユーザーからの要求をコマンドライン化して、サーバ管理を行うという。

Libraのアーキテクチャ

運用に関しては、ある程度稼働状況に余裕を持たせながら運用し、必要な場合は動的にリソースを追加することも可能だという。

エクシード 代表取締役 鈴木義則氏

エクシード 代表取締役 鈴木義則氏は、「仮想化環境の構築、運用に関しては、ここ10年ほとんど変わっていない。一方、その人材を確保するのは難しいという現実がある。海外では、AmazonのEC2やGoogle Appsなど使い勝手のよいサービスが出てきており、すべてのシステムをこれらを使って行うということも現実になりつつある。我々はこういったことに目を向け、ユーザー視点で簡単にサーバを構築、運用できるものを実現したものが今回のLibraだ」と、提供の背景を語った。

現在は東京にデータセンターを設けているが、今後はDR(ディザスタ・リカバリ)サービスを提供することを考え、他の地域にもデータセンターを開設し、海外へのサービス提供も行っていく予定だという。

そしてゆくゆくは、Libraで蓄えたノウハウをベースに、データセンターを運用する事業者向けにサービス企画、サービス基盤構築、サービス研究開発に軸足を移していくという。

今後の事業展開