インテリジェンスが運営する転職サービス「DODA」は9月15日、関東・関西・東海地域在住の22歳~39歳のビジネスパーソン1,218人を対象に行った残業時間の実態調の結果を発表した。同発表によると、残業時間20時間未満の人は2007年よりも6.1%増加したという。
同調査において、1ヵ月の残業時間で最も回答が多かったのは20時間未満が36.0%で、これに「20~40時間未満」(28.3%)、「40~60時間未満」(15.4%)と続いた。「残業なし」を含めると、月間の残業時間が20時間に満たないと回答した人が48.1%と約半数に上る。2007年の調査結果では、20時間に満たないと回答した人は合計42.0%であり、2年前と比較して6.1ポイント増加する結果となった。
この結果について、DODAでは、景気低迷から残業規制による雇用調整を行った企業が増加していることに加え、近年のワーク・ライフ・バランスを推進する動きも残業時間減少の追い風となっていると分析している。
男女別に見ると、男性のほうが女性よりも残業が多いという傾向となった。最も多い回答が、男性は「20~40時間」であるのに対して女性は「20時間未満」であり、また、男性における「残業なし」「20時間未満」の回答比率は、女性におけるそれよりも25.3%少ない結果となっている(男性 39.3%、女性 64.6%)。
年代別では、22~24歳の若い年齢層で「残業なし」「20時間未満」の回答比率が高く、同比率が最も低い35~39歳と比べると、23.3ポイントの差が開いている。社会人3年目の頃から、一定の業務経験を積んで任される業務範囲も広がっていくことで、残業時間も増えていく傾向にあることがうかがえるという。
職種別では、企画・事務系で「残業なし」「20時間未満」の回答率が最も高く、59.0%と6割近くの人が20時間未満の残業時間であることがわかった。一方、40時間以上の残業をしている職種は「営業系」が35.6%で最多。次いで、「IT系エンジニア」(28.3%)、「モノづくり系エンジニア」(25.4%)と続いた。
DODAでは、「営業系」は顧客の状況に応じて対応や提案準備に時間を要する傾向にあるため、また、エンジニア職は開発納期が迫ると残業時間が長くなる傾向にあるため、「販売・サービス系」「企画・事務系」に比べ長時間になっていると分析している。