Analog Devices(ADI)は、モバイルテレビ用RF製品ファミリを拡張し、グローバルな地上モバイルテレビ規格に対応したRFチューナ「ADMTV803」「ADMTV804」を発表した。2製品ともにすでに量産出荷を開始しており、価格は1,000個受注時で2.50ドルとなっている。
2製品はそれぞれ、中国のCMMB(UHF帯)、TMMB、DTMB規格や、DVB-H、DVB-T(欧州)、DAB(欧州)、T-DMB(韓国)、そしてフルセグ、3セグ、1セグのISDB-T(日本)やATSC-M/H(米国)といった、世界で広く使われている地上波TV規格をサポートしている。
1チップチューナで、90mWの消費電力を実現。803は2.5dBの信号受信性能を提供しているほか、DVB-T/ISDB-T規格をサポートする際、高い直線性を実現することで、隣接チャネル干渉除去比に対し優れたマージンを可能にしている。また、RFチューナ回路を構成するために必要な外付け受動部品も集積しているため、スペースに制約のあるモバイルTVシステムの構成を容易に行うことが可能となる。
一方の804は、803の機能に加え、ロー・ドロップアウト・レギュレータ(LDO)を搭載している。これによりBOMコストを低減することができるため、中国(CMMB規格)および米国(ATSC-M/H規格)市場向けの設計となっている。