日本オラクルは9月7日、企業内のコラボレーションを促進する次世代ワークプレース環境「Oracle WebCenter 11g」の提供を開始した。SNSやWiki、Twitterなどのソーシャルメディアの社内活用はもちろん、プロジェクト管理や既存の業務アプリケーションとの統合なども考慮された「チームと個人をシームレスにつなぐ新しいかたちのワークプレース環境」(日本オラクル Fusion Middlewareビジネス推進本部 本部長 安藤秀樹氏)の提供で、企業の生産性向上とITコスト低減に貢献したいとする。同製品はOracle Fusion Middleware製品群のひとつで、欧米ではすでに多くの導入実績をもつ。
安藤氏は同製品を「"ポータル"という言葉は使いたくないが、機能などを見れば従来のポータル製品にあたる」としながらも、「ただのポータルを超えた、生産性の向上と多様な働き方を支援する、次世代のワークプレース環境として位置づけたい」と語る。
Oracle WebCenter 11gは、以下の4つの主要コンポーネントから構成される。
- Spaces … 従業員ひとりひとりの作業環境
- Services … Wikiやブログなどのソーシャルアプリケーションサービス
- Composer … 業務アプリやBIなどをコンポーネント化しライブラリとして提供
- Framework … アプリケーション/コンテンツの統合開発基盤
うち、SpacesとComposerは11gからの新機能、ServicesとFrameworkは前バージョン(10g)に比べて大幅に強化が図られている。
ユーザは、WebCenter 11gにログインすると、まず個々の作業スペースである「Personal Space」を開くことになる。この画面には、メール、ブログ、SNS、スケジューラ、IM、タスク管理など、Servicesから提供されるツールのほか、Composerを利用して作成した業務アプリケーションのコンポーネントなどを置くことが可能、必要なものを自由に配置することができる。グループ内での情報共有も行いやすいように作られており、タグ機能を使って過去の提案事例を効率よく検索したり、新規提案についてIMを使ってグループ内でチャットすることなどもスムースに行える。
また、Oracle製品はもちろん、他社製品の業務アプリケーションもコンポーネント化してWebCenter 11g上でマッシュアップさせることが可能。たとえば「受注登録」「見積/与信」「帳票」といった別々のシステムをコンポーネント化し、統合されたUI上であたかも1つのアプリケーションのように動作させることもできる。
価格は1プロセッサあたり1,426万6,350円から。