従業員を採用する際に注意すべきことは何だろうか? 応募者の能力はどうやったら見定められるのだろうか? 自社に合った人を採用するにはどうしたらよいだろうか?
中小企業の経営者にとっては採用活動は即戦力の補充が目的であるため慎重を要する。米New York Times紙に「採用における5カ条」が載っていたので紹介しよう(原題: 「More on Hiring: A Five-Point Checklist」)。シカゴで3つのスモールビジネスを経営するGoltz氏の意見なので、日本の事情には合わないところもあるけれど。
1. 業務記述書(The job description)
その仕事の責務、必要なスキルセットは何かを書いておく。応募者に対するその仕事のメリットも忘れないように。優秀な応募者は他の会社との奪い合いになるからだ。
2. 検査(Testing)
Goltz氏の会社では、営業と管理職の応募者には性格テストを行い、有効な結果がでているそうだ。また、ドラッグの検査も行っている。
なお、これに対しては、読者から否定のコメントが多数ついている。特にドラッグについてはせいぜい直近数日分しか検知できないとか(最近は日本でもおなじみ!?)、麻薬の常用者ではなく、たまに楽しみのためにやるrecreational drugsもダメなのか、といったアメリカならではのコメントも見られる。
3. 面接(The interview)
Goltz氏に言わせると「面接とはアートでありサイエンス」である。個々の面接官に法律に関する基礎的な訓練を受けさせることがお勧めされている。応募者がどう考え、どう行動するかを明らかにする質問をあらかじめ用意しておくことが望ましい。
4. 推薦状のチェック(Checking references)
推薦状を誰からも書いてもらえない応募者には注意しよう。会社によっては推薦状を出さないところも多いので、その場合は(応募者の知り合いで)自宅に電話をかけられる人を教えてもらおう。その人に電話インタビューをして、応募者の人となりをチェックするわけだ。
5. 勤務条件(The offer)
勤務時間、給与、休暇、将来の可能性など、良いことも悪いことも(そして最悪なことも)書き下そう。応募者が働き始めてから初めて知ることにいいことは何もない。
採用の基準は会社により異なるので、万能な方法はないというコメントも見られた。上の5カ条はすべてを鵜呑みにすることはできないが、1、3、5は好評価を得ているようだ。