Facebook Connect for iPhone

米Facebookは8月3日(現地時間)、モバイルWeb用「Facebook Connect」を、iPhone以外のモバイル・プラットフォームにも拡大すると発表した。

ConnectはFacebookのプロフィール情報や友人関係、プライバシー設定などを、Facebook以外のWebサービスでも利用可能にする仕組みである。2008年にWeb版を実現。モバイルWebユーザーの増加に応じて、今年3月に「Facebook Connect for iPhone」を発表した。今年初めに約2,000万人だったモバイルデバイスでのFacebook利用者は、現在6,500万人を突破している。ConnectをモバイルWeb全体に拡大することで、Facebook利用者のさらなる拡大を狙う。

Facebookは写真共有にソーシャルプロセスを結びつけて成功した。ソーシャルネットワークに面白い写真が追加されたら、すぐにニュースフィードを通じて友だちや家族に広まる。以前のように別々のサイトを訪れて、友だちや家族が共有している写真を丹念にチェックする必要がなくなった。Facebook MobileディレクターのHenri Moissinac氏によると、モバイルWeb用Connectは、これと同じ変化をモバイルアプリにもたらそうとしている。

モバイルWeb用Connectにより、モバイルアプリがソーシャルネットワーク機能を備える。たとえばConnectをサポートするEA MobileのiPhone/ iPod touch用ゲーム「SCRABBLE」は、Facebookの友だちの間で対戦できるほか、Facebook版とiPhone版のプレイヤーの対戦が可能だ。

Connectはまた、モバイルアプリ配信にも影響を及ぼすという。現在iPhone/ iPod touch用アプリを配信するAppleのApp Storeには一週間に約8,500の新アプリの登録申請がある。豊富なアプリはApp Storeの魅力だが、配信されているアプリが多すぎて自分に必要なアプリを見つけ出しにくいという問題が生じている。Connectに対応するアプリは、口コミ効果の高いFacebookのネットワークを通じて広まっていく。結果的に、役立つアプリやユーザーが必要とするアプリが掘り出される可能性が高まるという。

Facebookの最終的な目標はサービス利用者の拡大であり、それはモバイルWebにおいても同じだ。Facebookはモバイルアプリを配信するプラットフォームではない。だがモバイル・アクティビティのサポートを通じて、モバイルアプリの世界で存在感を示そうとしている。