その間、わずか31秒──9月2日深夜(米国時間)にあるApple Storeで起きた盗難事件では、侵入した5人の強盗らが警備員の一瞬の隙を突いてMacBook Pro×23台、iPhone×14台、iPod×9台を次々と盗み、足早に去っていった。現場に残された警備員が見たものは、机の上の値札だけだったという。防犯カメラはすべての瞬間を捉えており、その鮮やかな手口をまずは見ていただきたい。
事件が起きたのは、フィラデルフィア近郊の街である米ニュージャージー州マールトン(Marlton)。ここのショッピングモール内にあるApple Storeで2日午前2時5分、店舗の外を歩いていた男らが突然窓ガラスを割って店内に侵入、計5人の男が侵入して展示品を奪っていった。Apple Storeでは夜間に警備員が常駐して巡回に当たっているが、今回の侵入では強盗らは拳銃を持っていることを誇示し、警備員の足止めをしていたという。ABCではこの店舗の防犯カメラに映った画像をWeb上で公開しており、現地レポートと合わせて騒動後の朝の風景を紹介している。まずは動画を見ていただくのが一番だろう。
ifo AppleStoreのサイトによれば、今回の舞台となったSagemore Retail Storeで強盗が入ったのは2度目で、4ヶ月前にも盗難事件があったという。同様のケースで3月10日に発生した盗難事件では、それぞれ8台のノートPCとiPhoneが盗まれ、被害総額は160万円相当だったという。
驚くべきはそのあまりの手際の良さと大胆さだ。侵入から逃走までの無駄がほとんどなく、店内に侵入してからも仲間同士で指示を出し合って、店舗奥から順番に商品を取り上げていっている。しかも防犯カメラをものともせず、堂々と短時間に目的をこなしている。今回は台数も多く、さらには割られた正面入り口のドア。被害総額も相当なものとなるだろう。