米Microsoftは8月28日(現地時間)、同社の仮想化ハイパーバイザ製品の最新版「Hyper-V Server 2008 R2 Version 1.0」を公開した。同社サイトから無償ダウンロードが可能になっている。
Hyper-V Server 2008はx64プロセッサを搭載したスタンドアローン環境向けのハイパーバイザで、この上で複数のOSインスタンスを動作させることが可能。製品のカテゴリ的にはVMwareのESXiがライバル製品となる。両製品ともにスタンドアローンでの動作が前提で、主に中小企業環境や仮想化環境導入のエントリー製品の市場を想定している。
下記がHyper-V Server 2008 R2と前モデルを比較したスペック表だ。全体にスケーラビリティが向上しているほか、新機能としてLive Migrationと高可用性(High Availability)サポートが行われている。両機能を組み合わせることで稼働中のサーバインスタンスをダウンタイムなしで別の環境へとそのまま移行できる。このほかバーチャルストレージのHot Add / Remove、ジャンボフレームとVMQ(Virtual Machine Queue)サポート、フラッシュメモリからのブートなどにも対応する。
Hyper-V Server 2008とR2のスペック比較
Microsoft Hyper-V Server 2008 | Microsoft Hyper-V Server 2008 R2 | |
---|---|---|
物理プロセッササポート | 最大4つ | 最大8つ |
論理プロセッササポート | 最大16つ | 最大64つ |
物理メモリサポート | 最大32GB | 最大1TB |
Live Migration対応 | × | ○ |
高可用性 | × | ○ |
管理オプション | Hyper-V MMC、Windows Server 2008、Windows Server 2008 R2、System Center Virtual Machine Manager 2008/R2 | Remote Server Administration Tool (Free)、Windows Server 2008 R2、System Center Virtual Machine Manager 2008 R2 |
なお、9月1日から米カリフォルニア州サンフランシスコでVMwareの年次イベント「VMworld」が開催されているが、今回の発表はこれに合わせたものとなる。Microsoftは同イベントにブース出展(#2422)を行っている。