Analog Devices(ADI)は、広範囲の温度範囲でノイズと歪みを抑制することが可能な36V電源のJFET入力オペアンプ「ADA4627」を発売した。すでに量産を開始しており、パッケージは3mm×3mmの8ピンSOICもしくは3mm×3mmの8ピンLFCSPを採用し、価格は1,000個受注時で6.75ドルからとなっている。

同製品は、ADI誘電体分離、36V耐圧高精度プロセス技術(iPolar)を用いて開発された初のJFET入力を備えたオペアンプで、19MHzの動作帯域を持ち、25℃で最大5pA、-40℃から+85℃までの産業用温度範囲において最大500pAのバイアス電流仕様を実現することが可能だ。また、オフセット・ドリフトが-40℃から+125℃の拡張産業用温度範囲で最大2μV/℃となっており、競合製品比で3倍のDC精度を実現することが可能だ。

光/ブロードバンド/マイクロ波通信システム、高速データ・アクイジション・システム、プロフェッショナル・オーディオ機器、医用機器、電子計測機器、自動試験装置といったアプリケーションへの適用を想定している。 電圧ノイズが6.1nV/√Hz、オフセット電圧がティピカル120µV(Aグレード品で最大300μV、Bグレード品で最大200µV)となっており、±18V電源耐圧を持ち標準の±12Vまたは±15Vの産業用電源で動作する。動作電圧は±5Vから±18Vで、A/Dコンバータ(ADC)ドライバやバッファ、D/Aコンバータ(DAC)出力バッファ、高ソース・インピーダンスのセンサ、フォトダイオードなど、最小の負荷で広い周波数範囲にわたって正確な再生が要求される機能にも適用が可能である。