ネット接続型家電の企画・開発・販売を行うCerevo(セレボ)は29日、CNET Japan主催のイベント「CNET Japan Innovation Conference 2009 ネットサービスで変革する情報機器・家電の世界」において、ネット接続型デジタルカメラ『CerevoCam(セレボカム)』および写真管理サービス『CerevoLife(セレボライフ)』の公式製品発表を行った。

「CerevoCam」を発表するCerevo代表取締役 岩佐琢磨氏

CerevoCamは、Wi-Fiモジュールを内蔵することで自動的に写真をオンラインにアップロードする機能を搭載したコンパクトデジタルカメラ。CerevoLifeはその写真の保存場所となるWebサービスで、簡単な画像の編集・管理および様々なソーシャルサービスに直接投稿する機能を持つ。この二つは独立した製品・サービスでなく、不可分なものとして提供される。

カラーは白/黒の2色。非常にシンプルなデザインだ

ゲームのコントローラのようなボタン配置

同社代表取締役・岩佐琢磨氏は、具体的なシチュエーションを挙げて製品の機能を紹介した。

友人達とのパーティで写真を撮影

帰ったら送ると約束するが、疲れて寝てしまう

無線LAN経由でカメラが自動的に写真をアップロード。完了するとメールで通知

CerevoLifeから各種ソーシャルサービスに直接ポストできる。個別のログインは不要だ

実際に、製品の試作基板を使ったデモが行われた。

撮った写真は手動でもアップロード可能。ファームのUIが小気味よい動作を見せる

CerevoLifeには、トリミングやぼかし等の簡単な編集機能を搭載

各サービスへワンクリックでポスト。ローカルへのアルバム一括ダウンロードも可能

また無線LAN以外にも、イー・モバイルのUSB端末に対応し、3Gネットワーク経由でのネット接続が可能。カメラ側で「リアルタイムアップロード」機能を使用すれば、撮ったそばから自動的にCerevoLifeへアップロードされる。さらに、CerevoLifeではアップされた画像を全て任意のサービスにポストするという設定が可能。これにより"ほぼ生中継"の写真投稿も実現できるという。

USBの通信端末を接続可能。今後の開発次第ではその他のUSB機器にも対応する可能性がある

さらに、通信時にはカメラのバッテリー残量を確認してCerevoLifeにインジケーターを表示。残量がわずかになるとユーザーのメールアドレスに通知が届く仕組みとなっている。地味な機能ではあるが、単にデータをアップロードできるカメラというだけでなく、ハードとWebの連携を様々な角度から考えている同社の姿勢が現れている。

右上にカメラのバッテリー残量とWebのストレージ残量を表示

CerevoCamの主なスペックは、9M CMOSセンサー/ FOV55度レンズ F3.2 固定焦点/ 2.4インチLCD(480×240)/ Wi-Fi 802.11n対応(b/g/n)/ 3G HSUPA対応(イー・モバイル D21HW等)/ Micro SDカード対応。

発売は年内目標とし、価格は2万円前後となる予定。現時点で動画には非対応だが、ファームウェアのアップデートで今後対応していきたい考え。ハードのスペックとしてはHD対応も可能だという。またその他の機能追加については、自社開発だけでなくユーザーメイドアプリにも対応する予定だとしている。

CerevoLifeはストレージ容量5GB(約4,000枚)を提供。サービス開始時点では、Flickr/ Picasa web/ Twitter/ mixiなど15〜20のサービスに対応。こちらも随時拡大していく予定。

黒は限定モデルとなる