米Tektronixの日本法人である日本テクトロニクスは、波形モニタとして「WFM8200型」「WFM8300型」を追加したことを明らかにした。
2製品ともに、3Gbps SDI(シリアル・デジタル・インタフェース)のアイパターン表示とリアルタイムに自動実行するアイ・パターン・パラメータおよびジッタ測定を搭載している。これにより、3G-SDIカラー・バーおよびパソロジカル信号の出力が可能となり、信号経路の検証や装置の検証を1台で行うことができるようになる。また、アラーム機能によるビデオおよびオーディオ・コンテンツの品質、アンシラリ・データの監視による、トラブルの検出・診断ができるため、3Gbps-SDIの設備を導入する放送局やネットワーク通信事業者は、導入の際の問題の診断が容易となり、運用開始を早くすることが可能となる。
また、WFM8300型は、Opt. 3Gを装備することでSD、HDから3G-SDIまでのフォーマット信号をサポートする。また、Opt. PHYを装備することでHD/SD-SDI信号の物理層測定が行え、内蔵された信号発生機能により、システムのセットアップ/トラブルシューティングにおける信号経路の検証を1台で実行することができる。さらに、新たに特許を取得した「LQV(Luma Qualified Vector)」表示およびスピアヘッド・ガマット表示によるカラー信号の検証機能を実現している。
LQVは、カラー成分をルミナンス振幅で選択し、特定の輝度レベルでのベクトル表示を行うというもの。これにより、複数のLQV表示を用い、低輝度部、中間輝度部、高輝度部のカラー成分を別個に表示することが可能となる。一方のスピアヘッド・ガマット表示は、ビデオ信号のカラー・グレーディングのためのツールで、ビデオ信号の明度 (Lightness) と彩度(Saturation) を観測することができる。3次元のカラー空間を2次元で表現することで、シーンからシーンのイメージ・マッチングが簡単に行えるようになり、制作プロセスにおいて一貫した画像品質を得ることが可能だ。