フランスのボイラー工場の従業員が、一時解雇が言い渡されている同僚を救うためにヌードカレンダーを今秋発売することがわかった。英Reutersなどが報じている。

従業員はフランス北西部のブルターニュ地方にあるChaffoteaux et Maury factory社に勤める作業員で、工場閉鎖の撤回を求めるために、イタリアにある親会社まで出向く資金を賄うためにカレンダーを制作したとしている。

労働組合の代表であるBrigitte Coadic氏は「我々の狙いは、自らの雇用を守るためなら裸にもなることも辞さないという意思を見せること。我々の行動は、マスクとヘルメットだけを着用した姿の13人の男性作業員がただカメラの前でポーズを取るというだけで、極めて平和的なものだ」とコメントしている。

フランスでは、解雇撤回を求め従業員が上司を誘拐する事件が今年に入って立て続けに起きて以来、工場の爆破を予告したり、セーヌ川を汚染するといった講義行動がエスカレートしている。今回の騒動は、破壊的な行動によるものではないが、自らの権利獲得のためにはどんな手段も成し得るというフランス人の労働者気質を垣間見ることができる象徴的な一件だ。