日本HPは8月26日、日本での生産開始10周年を記念し、東京昭島市の昭島事業所で記念式典を開催した。式典では地域貢献の一環として、日本HPから昭島市にデスクトップPC15台が贈呈された。
記念式典では、日本HPから昭島市にデスクトップパソコン15台が寄贈され、昭島市からは日本HPに感謝状が贈られた。右が昭島市の副市長 佐藤清氏、左が日本HP 取締役 副社長執行役員 パーソナルシステムズ事業統括 岡隆史氏 |
日本HP昭島事業所は、JR青梅線の昭島駅と拝島駅のほぼ中間にある。すぐ近くには、米軍の横田基地もある。
ここでは、ビジネスデストップPC、パーソナルワークステーション、コンシューマデスクトップ、x86サーバ、ブレードサーバなどを生産しており、2003年の1月に生産を開始した。
日本HPでは、昭島事業所に先立ち、東京あきる野市(旧DEC工場)で1999年7月より日本での生産を開始しており、今年で東京生産開始10周年になる。
式典の冒頭、挨拶に立った日本HP 取締役 副社長執行役員 パーソナルシステムズ事業統括 岡隆史氏は、「日本HPは10年前、何もないところから日本での生産をスタートした。世の中は、海外に生産拠点を移すというトレンドが主流であったが、日本でつくり、短い納期でユーザーにお届けする、そのほうがお客様のニーズにあった製品をお届できると考えた。日本での生産が10周年を迎えられたというのは、HPが日本で継続的にビジネスをやっていくというコミットメントになる。HPは現在178カ国、社員30万人の世界最大のIT企業だ。日本においてのデスクトップPCのシェアも10年前の9%から、直近では20%に成長させた。しかし、我々はまだまだチャレンジャーであり、これまでお客様に見えなかったことも見えるように努力していき、今後は身近なメーカーのイメージを作っていきたい」と述べた。
日本HPは、日本での生産は完全注文仕様生産方式を採用しており、昭島事業所のほか原木倉庫、大井倉庫の3つの事業所をもっている。そして、昭島事業所が日本で唯一の生産拠点となっている。
同事業所は最大24時間体制をとっており、3万通り以上の組み合わせの多品種/少量生産を行っている。オーダーの90%が5台未満で、70%は1台のオーダーだという。社員数は関連会社も含め400-450名、生産能力は、6メートルのラインで1日に5000台のPCの生産が可能で、今年の5月には累計400万台の生産を記録した。
日本での生産のメリットについて日本HP パーソナルシステムズ事業統括 PSGサプライチェーン本部 本部長兼昭島事業所長 清水直行氏は、5日以内の納期、販売店在庫の低減、品質の維持、輸送コストの低減などを挙げた。