三洋半導体は8月25日、ステッピングモータ駆動用ハイブリッドIC「STK672-432B/632B」シリーズを開発、9月より順次サンプル出荷を開始することを発表した。サンプル価格は300円から500円としており、10月より月産40万個で量産を開始する予定。
同製品は、独自技術の「IMST(Insulated Metal Substrate Technology:絶縁金属基板技術)」とトランスファーパッケージ技術を用い、コントロールIC、パワーMOSFET、電流検出抵抗を1パッケージ化したステッピングモータ駆動用ハイブリッドIC「STK672-432A/632A」シリーズにモータ接続端子オープン検知機能を追加したもの。同オープン検出は、PWM周期のオフ期間に発生するモータのインダクタンスに流れ込むフライバック電流の有無で判断する、独自の方式を採用している。また、オープン検知のほか、過電流検知および過熱検知のどれを検知したかが判別可能な出力端子も追加されている。
STK672-432Bシリーズは、2相励磁(1/1ステップ)から4W1-2相(1/16ステップ)のシーケンシャルとパワーMOSFET、電流検出抵抗を1パッケージに内蔵したもの。一方のSTK672-632Bシリーズは2相励磁(1/1ステップ)、1-2相励磁(1/2)のシーケンシャルとパワーMOSFET、電流検出抵抗を同じく1パッケージに内蔵したものとなっている。
また、632Bシリーズでは、同期整流方式により、従来製品比でハイブリッドICでの電力損失を10~20%改善することに成功している。
さらに、ユニポーラ方式定電流チョッパ方式の2相ステッピングモータドライバを構成するシステムをすべて内蔵しており、電流設定用の外付け部品(抵抗2本)だけで同方式の2相ステッピングモータ駆動回路を構成することが可能。
加えて、電流ランクの仕様を強化、新たに1.2Aおよび3.8A品をラインナップに加え、1.2/2.0/3.0/3.8Aのラインアップ展開を果たしている。
なお、従来製品とピンピッチ、電流設計をピンコパチブル設計しているため、機能向上のための設計変更は容易に行うことが可能となっている。