パナソニック電工は8月24日、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発した宇宙ステーション補給機(HTV:H-II Transfer Vehicle)の第2号機用として、5月末にJAXAへLED照明装置2台を納入したことを発表した。HTVは、今年9月中旬に第1号機の打上げが計画されているが、この2台のLED照明装置は、2010年度打上げ予定のHTV第2号機に搭載される見込み。
同装置は、宇宙飛行士による作業性が向上するよう、十分な構造強度や材料の選択により安全性を確保し、かつ高信頼性の設計になっている。
例えば、密閉空間で使用されるため、難燃性及びガス(臭気)の排出を配慮した材料・構造を採用している。また、打ち上げ時の激しい振動・加速度に耐える構造設計になっており、指定された条件下による実際の振動試験でも検証済であるほか、複数のLEDパッケージ(20個)で構成されているため、万一いくつか点灯しなくなった場合も、照明装置としての機能を維持することができる。
同社では、さまざまな試験やシミュレーションなどによる検証を行い、2008年11月、詳細設計審査に合格し、HTVへの採用の目処がついた。その後、認定試験後審査を経て、2009年5月末にHTV2号機向けとして最初の2台を納入。さらに、HTV3号機以降向けとしての12台納入についても6月末に契約を締結した。
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