IDC Japanの調査によれば、x86サーバ(PCサーバ)の2009年における市場規模は、前年比16.3%減の2,263億7,700万円となる見込みだ。

同市場は2002年から2007年まで順調に市場を拡大してきたが、2008年は景気後退の影響を受けて出荷金額が5.7%減と、2002年以来のマイナス成長になった。2009年の出荷台数は前年比12.5%減の49万8,800台になるという。

x86サーバの出荷台数は2005年以降、50万台以上を維持してきたが、2009年はこの大台を割り込むとIDCはみている。

IDC Japanによるx86サーバの市場規模予測

景気後退の影響により、2009年の国内x86サーバ市場は前年に続くマイナス成長となるが、2010年からはプラス成長に転じるという。しかし、同市場が再び2008年の出荷金額レベルまで回復するのは2012年になるもようだ。

厳しい市場環境の中にあっても、ブレードサーバは最も成長が見込まれる。サーバベンダは、ブレードサーバにおけるユーザの利便性をさらに追及し、差別化を一層図るべきだと、IDCは指摘する。

OS別では、WindowsとLinuxの成長が期待できるという。 Windowsでは2008年にWindows Server 2008が出荷されたが、ユーザ企業ではIT予算削減の影響により、サーバ更新の延期に加えてレガシーアプリケーションを引き続き使用する傾向にある。このためOSの更新も控えており、Server 2008の普及は緩やかになっている。

マイクロソフトは2009年、中小企業向けに機能を限定したWindows Server 2008の低価格サーバ向けバージョンの出荷を開始するとともに、Windows Server 2008の次期バージョンとなるエンタープライズサーバに向けたWindows Server 2008 R2を発表した。これらの効果により、Server 2008の本格的な普及は、x86サーバ市場の回復が見込まれる2010年に入ってからになるとと、IDCは予測している。