日本電気とNECマグナスコミュニケーションズは8月21日、VDSL2(Very high speed digital subscriber line transceivers 2)に対応したアクセス集約装置「AM3150R2」を製品化し、海外向けに販売活動を開始することを発表した。

VDSL2は、ITU-T勧告G.993.2によって規定されている技術。VDSL1(G.993.1)の短距離での高速化技術と、ADSL2(G.992.3)による中長距離での安定化技術を利用したもので、高速化/安定性/長延化/ADSLとの互換性を備える。

AM3150R2では、VDSL2により双方向100Mbpsの伝送を実現しているほか、INP(Impulse Noise Protection)機能、ビットスワップ機能、SOS機能、SRA(Seamless Rate Adaptation)機能などを備え、通信品質の劣化を防ぐ仕組みが組み込まれている。また、障害発生時に局側から遠隔操作でネットワークの状況を確認できる、ブロードバンド機器の電力消費に関するEU規範(83.6W以下:24ポート時)に準拠、といった特長もある。

主な仕様は以下の通り。

項目 仕様
VDSL ポート数 48ポート
24ポート(12月リリース予定)
規格 ITU-T G.993.2 準拠 100M/100Mbps
ADSL フォールバック対応
(ITU-T G.992.1 ADSL and G.992.5 ADSL2+)
GPON
(UpLink)
ポート数 1ポート
規格 ITU-T G.984 準拠
レイヤ2機能 フィルタリング機能、優先機能、マルチキャスト機能搭載
回線安定機能 SOS、SRA、ビットスワップ機能
拡張性 カスケード接続により増設が可能(最大96ポート)
動作環境 温度 -25℃~+65℃
湿度 5%~95%
外形寸法 48ポート 2.0U×440(W)×215(D)mm
24ポート 1.5U×440(W)×215(D)mm

同製品は、今年10月の出荷開始を予定。ヨーロッパ、アジア、豪州、中南米をターゲットに拡販を図り、今後3年間で60,000システムの販売を目指すという。

ネットワーク構成例