グレープシティは8月20日、日本仕様の伝票明細向けグリッドコンポーネントの新版「MultiRow for Windows Forms 6.0J」を9月30日から発売開始することを発表した。同製品では出荷時から、Windows 7、Windows Server 2008 R2に対応する。
同製品は、日本独自の仕様の紙伝票に適した入力画面など、.NET Frameworkでは表現しきれない操作性と視認性に優れた入力画面の作成を可能にするコンポーネント。
グリッドをヘッダ、フッタ、繰り返し行というセクションで構成し、セクション内にセルを自由にレイアウトするという設計モデルを採用している。これにより、開発者はVisual StudioでWindowsフォームを設計するのと同じ操作でセルを配置することができる。
そのほか、入力値検証・角丸罫線の設定・グラデーション背景などをセル単位で実装し、1レコードで複数行表示する機能を備えている。
新版では、ウィザード形式でセルをレイアウトできる機能、ユーザー定義セルの組み込み機能、トレーシングモード、セル単位の検証機能、条件付きセルスタイルなどが追加された。
基本テンプレートはダイアログ形式のウィザードでセル数の設定や外観テーマを選択するだけで作成でき、デザイナーによるカスタマイズも可能だ。
前バージョンでは、ユーザーが定義したセルをあらかじめ別のアセンブリとしてビルドしなければツールボックスに登録できなかったが、開発者が独自に定義したセルをデザイナのツールボックスに登録できるようになった。
また、トレーシングモードとは、デザイナの背景に任意の画像を読み込んで、それを下絵としてグリッドの設計に利用する機能のこと。スキャナーで取り込んだ紙伝票のイメージなどを背景画像として読み込むことで、元イメージに忠実な入力画面を作成することが可能だ。
同製品の価格は据え置きで1開発ライセンスパッケージ版12万6,000円、ダウンロード版11万3,400円(いずれも税込)。なお、前バージョン(5.0J)の登録ユーザーには期間限定で6.0Jが無償提供される。