8月13日(米国時間)に米カリフォルニア州ロサンゼルスで発生した籠城事件で投入されたロボットが話題になっている。ホワイトハウス爆破予告で指名手配を受けていた56歳の男が自宅を包囲した警官隊を振り切って逃走、最終的にUCLA近くのFederal Building駐車場に逃げ込み、8時間にわたって籠城を続けていた。
話題のロボットは、説得に応じない逃亡者に業を煮やして警官隊が投入したもので、車内で籠城する犯人の車に近付いて窓ガラスを割り、そこから催涙弾数発を一気に車内に投入してひるんだ犯人にティーザー銃を当てて拘束したという一連の流れだ。ガラスを割る様子はないものの、拘束の瞬間は地元紙の米Los Angeles Timesの記事で確認できる。
駐車場に逃げ込んだ犯人の車を警察車両や装甲車で取り囲み、逃げられないようにして長時間の説得を続けていた。投入されたロボットは犯人とのコミュニケーションを行って状況を好転させることが目的で、同記事中の写真では犯人のフォルクスワーゲン・ビートル(赤)の後ろに見える白いカメラを内蔵した機械だ。
ロボットが窓ガラスを割ると、周囲に待機していた狙撃部隊がいっせいに催涙弾を車内に投入、ひるんだ犯人に対してティーザー銃を当て拘束した。興味深いのは、米国の犯罪捜査現場でこうしたロボットが活躍しているということだ。ロボットのLA Timesの写真で確認できる以外のアングルでの外見や拘束までの流れは、英Daily Mailの記事に詳しい。
なお犯人だが、家宅捜索を行った警察によればホワイトハウス爆破につながるような痕跡はいっさい発見できなかったという。また犯人の母親によれば犯行当時は鬱病だったという話もあり、犯行動機について調査中だ。犯行を起こしたJoseph Mosheは現在拘留中で、7万ドルの保釈金が設定されている。