東京電力と東京大学は8月17日、千葉県銚子市南沖合に風況観測タワーを設置する実証研究を含む「洋上風況観測システム実証研究」を実施すると発表した。同研究は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が、「洋上風力発電等技術研究開発」の一環として公募したもの。

同調査では、今年8月から2014年3月にかけて、千葉県銚子市の南沖合に風況観測タワーを設置し、日本沿岸の厳しい気象・海上条件に対し、安全かつ環境への影響が小さな洋上風力発電技術を確立するために、以下の観測・調査を行う。

洋上風況と波浪の観測・特性把握

風況観測タワーや波高計などで洋上風況と波浪を観測し、風速・風向の出現特性、風速の鉛直文武などの特性を把握する

数値シミュレーション手法の検証と高度化

観測結果に基づき、風況と波浪を予測する数値シミュレーション手法を高度化し、台風時などの風況や波浪の広域の予測手法を確立する

環境影響調査

魚類・海産哺乳類・鳥類などの生態系、海流、砂の移動などの変化を調査する

洋上風況観測システムの設計指針(案)の作成

洋上風況や波浪などの観測方法、観測タワーの構造設計などに関する指針(案)を作成する

フロート式洋上風力発電の完成予想図