ミック経済研究所は8月18日、国内のハードウェアベンダー、データセンター専業者、システムインテグレータ57社のITアウトソーシングへの取り組みに関する調査結果を発表した。同発表によると、調査対象の93%のアウトソーサーの2008年度のITアウトソーシングの売上が前年度実績を上回っているという。

同調査は、IT アウトソーシングをネットワーク&デスクトップサービス、データセンターアウトソーシング、アプリケーションアウトソーシング、プロセッシングサービス、ビジネスプロセスアウトソーシングの5つに分類して行ったもの。

ITアウトソーシング市場規模は、2007年度が2兆8,106億円だったのに対し、2008年度は不況にもかかわらず前年度比103.9%の2兆9,210億円に拡大した。2009年度以降も、同市場は拡大傾向を続け、2007年度から2013年度までの7年間の年間平均成長率は3.6%となり、2013年度には市場規模が3兆4,690億円に拡大すると予測されている。

同市場の拡大要因として、同社はデータセンターアウトソーシングを挙げている。2008年度のデータセンタアウトソーシングの市場規模は前年度比106.4%の1兆2,400億円と、ITアウトソーシング市場全体の前年度比103.9%を大きく上回る成長率となった。また、データセンタアウトソーシングを提供している主要ITアウトソーサー50社中、94%に当たる47社が、実績(2007-2008年度)、予測(2008-2009 年度間)共に、データセンタアウトソーシングが増加傾向にあると回答している。

同社は、データセンタアウトソーシングの成長要因について、「ストックビジネスであること」、「信頼性・セキュリティニーズの高まり」、「事業継続性に対するニーズの高まり」の3点にあると分析している。

ITアウトソーシング市場規模の予測(2007年度~2013年度) 資料:ミック経済研究所