ノベルと日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)は8月6日、基幹業務にSolarisを利用している顧客に向け、SUSE Linux Enterprise Serverを搭載したIBMのスケールアップ型サーバ製品群へ移行をするための支援プログラム「リナックス搭載スケールアップ型サーバー移行支援プログラム(SUPRI:SUSELinux Enterprise Server Scale Up Migration Program Running on IBM)」を提供することを発表した。
両社は、基幹システムの中でデータベース・サーバの移行が最もコスト削減効果が大きいと考えており、今回のプログラムは主にデータベース・サーバの移行を対象としている。
ノベルは今回のプログラムの下、今年末まで、エンドユーザー向け有償コンサルティングおよび有償サービスを通常価格の最大30%割引して提供する。
またIBMは、SUSE Linux Enterprise Server関連のスケールアップ型サーバへの移行に際して、次のようなサービスを提供する。
- 効果の無償アセスメント
- 移行作業にかかる費用の無償見積り
- 移行計画立案の支援
- 有償による移行サービス
- 通常価格の50%とした3年間の対象サーバ保守
- 簿価相当による引取りの検討や、支払い期間を6ヵ月据え置くリースや、初年度の支払いを総額の10%にする「ステップ・ペイメント・リース」
加えてノベルは、IBMのスケールアップ型サーバのハイエンド・モデルにSUSE Linux Enterprise Server 10以降のバージョンを搭載した環境に対し、「出荷開始から10年間の保守サービス」「特定のサービス・パックに対する最長5年間の延長保守」「緊急修正」を提供する。
IBMはこれらのサービスに自社のシステム技術支援サービス(STSS)を組み合わせることでハードウェア、OS、ミドルウェアの保守サポートをシームレスに提供する。
IBMの試算では、Solarisで稼働する16台のデータベース・サーバを、IBMのスケールアップ型サーバ1台へ統合することで、サーバの保守料金やソフトウェアの使用料金も含めた5年間の総所有コスト(TCO)を約70%削減し、CO2排出量も約80%削減できると見込んでいる。